日本の食を支える、
養豚設備機器開発・建築メーカー

CROSSTALK.02

PROLOGUE.

セキネは養豚設備を自社で設計・生産できるメーカーです。一軒一軒の農家さんで異なるニーズに対応することで豊富なノウハウを蓄積し、より高品質な商品を提供してきました。そんなセキネが今目指すのは、新たなロングセラー商品の開発。メーカーとして力を磨き、これまで以上にお客様に頼りにされ、必要とされる企業に成長したいと考えています。メーカーセキネの強みについて、自社商品の設計・生産に携わる社員に話を聞きました。

CROSSTALK PROFILE対談プロフィール

プラント部建設課

萩原 章夫(2001年入社)

専門学校卒業後に入社。建設部門で経験を積み、現場監督としてスキルを磨く。現在は施工管理のほか、お客様に合わせた豚舎設計や予算見積りで営業の受注もサポートしている。

深谷工場

蓮實 卓也(2004年入社)

高校の恩師に薦められ、地元深谷で知名度もあったセキネを選ぶ。自社で開発したオリジナル商品を製造する深谷工場で生産管理に取り組む。メーカーセキネの未来を担う一人。

業務課

新井 緋莉(2021年入社)

高校卒業時の就職活動でセキネの社長と会い、親しみやすい人柄と会社の雰囲気が重なり入社を決める。営業事務として請求書発行や問い合わせ対応など営業活動を支える毎日。

創業当初から品質重視の
モノづくり

セキネはもともとメーカーとしてスタートした会社。豚のエサ箱や水箱をつくっていたと聞いています。群馬県の赤城山に自社の実験農場を持っていて、実際に豚を飼って商品の耐久性などをチェックしていたらしいです。

品質に対する姿勢、より良いものを提供したいという想いは当初からセキネにあったんですね。まだ競合もいない中、モノづくりの理念をしっかり持っていたなと思いますね。

商社の機能が加わったのは、家族養豚から企業養豚に移っていく時代に、セキネがドイツから無菌を保つ“スーパー豚舎”をいち早く仕入れて販売したこと。無菌豚舎によって多頭飼いができるようになり、大規模養豚が進んだといわれています。

養豚が盛んなヨーロッパの商品からも学ぶことがたくさんありましたよね、きっと。

うん、あったと思う。あらゆる機会を通してさまざまなノウハウを積み重ね、独自開発したのが糞尿分離システムのVピットクリーナー。お客様に最も知られている50年以上のロングセラー商品です。

アンモニアや湿気など過酷な使用環境でも高い耐久性を誇る商品ですね。コスト勝負のメーカーにはマネできないものだと思います。コスト削減は部材を減らしたり、肉厚を薄くするしかありませんから。その点、セキネは品質重視。リピートするお客様が多い理由です。

売上管理をしている私も、クリーナー関連の商品は売れているという実感がすごくあります。

COLUMN!

セキネの創業ストーリー

日本に先進的な養豚文化を築く

セキネが創業した1940年当時は、農家が庭先で飼うような家族養豚が中心。先代社長は養豚が盛んな海外の国を巡って多頭飼いの飼育方法や専用の設備を学び、日本に紹介しました。狭い日本の農場に合った設備をつくることで一気に広がり、現代につながる養豚文化を築きました。

お客様の利益に
ダイレクトに影響

一口に「お客様の要望に応える」といっても、痒い所に手が届くような対応は簡単ではありません。その点、セキネには工場があって自社でモノづくりができる。要望に合ったサイズや形はもちろんですが、予算や納期も社内で調整できます。これは大きい。

工場を持たない同業も多いと聞きますが、外注でつくるのでは細かい要望に応えられませんね。

セキネは、「カタログのサイズでは現場に納まらない」という場合も、自社で加工して調整できます。お客様が工場と直接やり取りするので加工が「できる、できない」の判断も早いですね。営業・設計・製造・建築の各分野が連携して対応できる強みもあります。

今ある商品に手を加えることは多いよね。100の農場があったら100の要望がある。

床材を変えてほしい、10センチ長くしてほしい、材質は鉄じゃなくてステンレスにして…。肥育環境に対するお客様のこだわりは強いですね。

お客様の事業利益にダイレクトに影響することだから。豚が心地よければ早く太って出荷までの日数が減り、エサ代が抑えられる。子豚の死亡率が減って出荷頭数が増える。お客様の「豚、調子いいよ!」は私たちの仕事に対する褒め言葉。やりがいになります。

要望内容に「えっ?」と思うこともあるけれど、「どんなことにも応えたい」という気持ちは常にあります。メーカーセキネのプライドかもしれません。

時代の先を読むことで、
ロングセラー商品は生まれる

お二人は入社から20年以上になりますが、養豚業界の変化みたいなことは感じますか。

お客様も代替わりし、若い経営者が増えたからか、養豚システムのIT化を希望する声が多くなってきましたね。

動物愛護の観点から出てきたアニマルウエルフェアも新しい流れです。家畜のストレスや苦痛を減らして快適な環境で育てるという考え方で、ヨーロッパでは放し飼いが主流になっています。日本でも大手ハムメーカーの農場が取り入れ、セキネもお手伝いしています。

メーカーとして時代の変化をつかみ、新しいことにチャレンジしていくことは今後とても大切になる。セキネにしかつくれないモノで、もう一度ロングセラー商品を生み出せたらいいと思っています。

セキネは、養豚の現場が分かっている人間が商品をつくり、商品づくりに携わる人間も現場に入る。そうした中で技術力を高め、メーカーとしての強みをもっと伸ばしていきたいですね。何より品質を第一に、お客様に頼りにされ必要とされるメーカーを目指します。

自分たちにできることを一生懸命やって、メーカーとして力を発揮していこう!

メーカーとして誕生し、
品質第一の商品づくりに
取り組んだ80年。
顧客ニーズに細かく
応えることで豊富な
ノウハウを蓄積し、
50年の
ロングセラー商品も生んだ。
新たな成長を目指し、
メーカーとして強みを
発揮していきます。